>>833-834
知恵→律法→知識(悟り)という流れで神の知恵が人間に降りてくる感じですね
エジプトあるいはメソポタミアにおける男女二神(女神が知恵に当たる)の構造の影響が見られるものの
ユダヤキリスト教ではその構造を吸収しきれずに男神であるヤハウェがあたかも女性のように
知恵という女を生み出す形になっている、っていうのは面白いですね

さて9-10章ですが、9章は前章から続いて、擬人化された知恵についての章であるようです
ただ8節の「知恵ある者を責めよ、彼はあなたを愛する」というのがこれまた
なぜ責める必要があるのか分かりません
ここは前段の「あざける者を責めるな」と対照させて述べている箇所で
言わんとすることは「あざける者を責めれば憎まれることになるが、知恵あるものを責めても
憎まれることはない」ということなのかなと思いました

10章は極めて単純な、神による因果応報、勧善懲悪、信賞必罰のコンセプトにもとづいて
書かれているように思いました
多くの節が対照句による構成になっているので、どちらかというと詩歌に近いものに感じました