成田空港、ワンターミナルへ…第1・第2・第3を1か所に集約する方向で議論

 開港から5月で45年を迎える成田空港が転換期を迎えている。コロナ禍後の旅客数の急増予測や乗り継ぎ市場も含めたアジアの空港との競争が激しくなる中、3か所ある現在の旅客ターミナルを1か所に集約する「ワンターミナル」化を目指す方向で議論を重ねている。

 NAAがワンターミナル化を進める背景の一つに、アジアのハブ空港との競争激化がある。

 成田空港の乗り継ぎ旅客数は10年の114万8000人から19年には125万9000人に増加した。ただ、乗り継ぎ獲得占有率は、26%から15%に減少。乗り継ぎ旅客数で東アジアでライバルの台湾桃園国際空港(177万4000人)や香港国際空港(156万2000人)、韓国・仁川国際空港(146万8000人)に水をあけられた。

 成田よりも国際旅客数が多いアムステルダム(オランダ)やバンコク(タイ)、イスタンブール(トルコ)などの空港はワンターミナルとなっている。

 ワンターミナル化した場合、ターミナルが巨大化するため、移動手段の確保のほか、障害が生じた際のバックアップ態勢、鉄道や道路の空港への導線の変更など課題も多い。
 国やNAAは、年間の発着回数が30年代には30万回を超え、30年代初頭から40年代後半に50万回に達すると試算する。拡大する航空需要に対応するための時間的な余裕はなく、中間報告をたたき台にターミナルの形状や予算規模など具体的な計画を進める必要がある。