加藤智大「迎えられないニューイヤー…」


さらに「表現展2018」には、〈人生ファイナルラップ〉と題した辞世の句ならぬ“辞世のラップ”を投稿。〈親は力で支配しがち/屈辱に耐える毎日〉と韻を踏みながら母親に極端な躾を受けた末に疎まれた半生を振り返り、そうした来歴が犯行に駆り立てたことを示唆しつつ〈原因不明皆もやもや〉と犯行の真の動機は伏せ、〈絞首刑かかって来いや/首に食い込む錆びたワイヤー/迎えられないニューイヤー〉と挑発的な文言を続けていた。

 最後まで反省の色が無かった加藤死刑囚。〈かかって来いや〉と綴った絞首刑は執行されたのだった。