中日・立浪和義監督(53)がナゴヤ球場で行う秋季練習3日目の12日、1時間超にわたる長い昼休憩の意図を語った。消化器系の臓器への血流量を確保し、体をリラックスさせて午後の練習に臨むため。ハードな練習を課す一方で、ボーッとするもよし、寝るもよしの「モ~モ~タイム」を設定し、竜戦士のレベルを上げる。
 正午過ぎに午前の練習が終わった。トレーニングコーチがナインへ声を張り上げる。「(午後は1時)10分からね」。グラウンドにこだました。
 昼休憩の形がガラッと変わった。立浪政権以前は、練習時間の空きを見て、おにぎりなど補食を取りながらだったり、時間を決めても30~40分だったり。なぜ、1時間超の長さになったのか。立浪監督が説明した。
 「消化しきれないまま動くのはよくないですよね。トレーニングコーチと相談して決めました。食事も栄養士の方がいます。量については、食べられる人は食べるし、控えめにする人は控えめに。その辺は個人で判断してもらっています」
 指揮官が自身の現役時代も含めて「一番長い」と説明した1時間強。食べて消化するには胃など内臓に血液が必要。すぐに動けば血液は筋肉に回る。休まなければ集中力を欠き、けがのリスクも高まる。
 食後の過ごし方は「食べるのは5分、10分で終わる。ちょっと仮眠をとってもいいし、その方がまた頑張れますから」。食べてすぐ寝ると牛になる。古くからこう言われるのは、しつけの一環。ただ、栄養学としてはどうなのか。当たり前を見直して「モ~モ~タイム」の設置は決まった。