僕は今年の松田さんを見て、改めてその偉大さに気づかされました。
あれが超一流のプロ野球選手の姿なんだと。
松田さんは圧倒的な才能でソフトバンクの常勝時代を築いて、(WBC2度出場など)日の丸も背負った実力者。

そんな選手が今年はベンチに座る時間が長かった。
でも、松田さんの振る舞いは一切変わらなかった。
ベンチのムードを大切にして、若い選手がのびのびできる環境をつくってもらった。周りに気を遣わせない。
分かっていても難しいことで、なかなかできることではないんです。
それをバリバリのレギュラーだった人がやるから影響力がある。
そこが『超一流の証し』。松田さんを見て、僕らはここまで育ててもらいました。

こんな選手、他にはいません。
僕は『松田宣浩』という選手がそこにいるということが、単純に数字などでは測れない、かけがえのないことなんだろうと思います。
移籍したチームを劇的に変えられる可能性のある選手。そういう特別な選手だと思います。

今まで僕が打てない時に、打って救ってくれた。苦しい時に声をかけてくれた。
僕は松田さんに救ってもらってばっかりだった。だから、もう松田さんに救ってもらえないんだって思うと、正直、今もしんどいです。

でも、めちゃくちゃ野球が好きな人。
もっと野球がしたいんだなって思いました。
野球への向き合い方、取り組む姿勢、他の選手とは次元が違いました。
松田さんが残してくれたものを、しっかり受け継いでいきたいと思います。