会議終了後にオンラインで行われた記者会見では、公認野球規則2.01「競技場の設定」で規定された「本塁からバックストップまでの距離」について、なぜ「60フィート(18.3メートル)以上を必要」とするのかという質問が出た。NPBの井原敦事務局長は「プロ野球のルールというのは、昔からいろいろ変遷してきたもの。ピッチャーとバッターの間の距離もなぜ、その距離なのかと言われると答えるのが難しいのと同じように、この60フィートというのも実際にいろんな試合、プレーを積み重ねる中で60フィート、もしくはそれ以上が必要であると基準になったんだろうなと思いますけど、それがなぜ、どのような具体的な理由と言われると、ちょっと答えるものを持っていないので申し訳ありません」と、回答した。

 また、米国では同部分の規則に「It is recommended~」と、日本語では“推奨される”を意味する文言が使用されているが、日本では「必要」と表記された経緯についても質問が出た。井原事務局長は「(日本の公認野球規則では)60フィート、もしくはそれ以上という表現がありますので、そういう意味から『必要である』という訳し方になったのではないかと推察はできますけど、正しいところは分かりません」と、回答した。

 この日の会議では、当該部分の規定の改訂については議論は行われなかった。今後、見直す可能性を問われた井原事務局長は「公認野球規則は公認野球規則ですので。MLBで定めたルールに準拠するという規定は一切ございませんので、公認野球規則がルールです」と前置きした上で、改訂へ向けて「議論は起きると思いますよ」と話した。続けて「今回のルールとは相反した建造物の案件と、野球規則の改正・改訂の議論は分けて考えないといけないと思います」と、回答した。