さらに、坂本はある〝ジレンマ〟とも戦っているという。それが「打率を求めるのか、長打力を求めるのか」といった今季に向けたスタイルの確立だ。
昨季は出場83試合で打率2割8分6厘、5本塁打、33打点だった。

大久保打撃チーフコーチはこの日「勇人と僕らの間の葛藤もある。まだ一致はしていないんですよ」とした上で「勇人がどういうスタイルにするかで、われわれもどこにハメるかなんです。われわれの意思は伝えている。勇人は『20発打とうとすると打率が2割5分になっちゃいます。どっちがいいんでしょうか?』と。
われわれは2割8分で本塁打がないなら、(本塁打が増えて)2割5分のほうがいいという考え。塁打も違うし、盗塁ができなくて単打で〝各駅停車〟なら長打が欲しい。どこにハマるのか。ハマらないならスタメンから外すのか。厳しい立場にはいる」とズバリだった。