WBCにとって日本代表がもたらしているものは?
実際は、日本や韓国はトッププロが出場し、全力で戦ってきましたが、アメリカは必ずしも多くのトッププロが参加しない大会となっています。
この姿勢は収支にも現れており、アサヒビールや日本マクドナルドなど、日本の大きな企業がスポンサーになり大会を支えていますが、アメリカは、MLBのレギュラーシーズンへのスポンサーの影響を考えるからか、大会のスポンサーは多くは獲得していません。実に大会の非常に多くのスポンサー収入が日本からということになっており、結果、日本マネーに大きく依存した大会となっています。
実質的にはアサヒビールや日本マクドナルドは日本代表スポンサーであるとも言えますから、事実上日本代表に依存した大会となっているとも言えます。
にもかかわらず、大会利益の分配は、アメリカのMLBとMLB選手会が大会収益の66%を独占する形となっており、日本は代表スポンサー権など、本来認められている権利が認められないことにより、優勝賞金があって初めて黒字になるというようなギリギリの運営を迫られています。
誤解を恐れずいえば、本気で参加して価値を提供している日本代表の価値を本気で参加していないMLBに利益として差し出している大会とみることすらできるわけです。
WBCは、設立当初、新しい国際スポーツイベントであり、選手会としても、まず、この国際的な野球イベントを成功させ、真の野球世界一を決める大会として尊重するため、これまで協力してきました。
第1回大会前から、大会時期、収益分配の不平等、参加国の対戦方式などに問題があったものの、初期段階だったということもあり、このような不合理な条件が適用されてきたのです。
しかし、既に二つの大会を経て、WBCは日本代表ライツがなくても十分に収益力のある構造になっています。
実際、第二回大会は、チケッティングや放映権の収入も大きく増加し、1800万ドルの利益を生んでいます。この金額は日本代表ライツがなくても大会が十分に利益を生み出すことが出来ることを示しています。
これ以上日本代表ライツをWBCに強奪されるという構造を正当化する理由はありません。 
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