八郎山トンネルは県道長井古座線にあり、長さ711メートル、幅6・5メートル。県内大手の建設会社「浅川組」(和歌山市)と「堀組」(田辺市)のJVが一般競争入札で受注した。工事費は約20億円で、完成後の22年9月に県へ引き渡した。 しかし、同年12月に別業者が照明を取り付けるため天井に穴をあけたところ、その部分の内壁の厚みが3センチしかなく、内部に空洞があるのを発見。2社が県に提出した書類では県発注通りに厚さ30センチ以上あるとされていたが、今年3~5月の天井部分へのレーダー探査で、7割程度に厚さ不足や空洞があったことが分かったという。