ロシアのウクライナ領土「併合」、中国も不承認の立場…侵略終結へ関係国会合
https://news.yahoo.co.jp/articles/206fe5ad3aaca7bfd5eb97a9633acb63746f6cb3

 ロシアによるウクライナ侵略の終結に向けた道筋を模索する関係国の会合が5、6両日、サウジアラビアで開かれた。ロイター通信などは、ウクライナの主権と領土の一体性の尊重を和平の中核に据える方針で一致したと報じた。成果文書の発表は見送られたが、中国を含む参加国が、ロシアによるウクライナ領土の併合を承認しない原則的な立場を確認したことになる。

 イタリア紙コリエレ・デラ・セラによると、ウクライナが昨年11月に提示した「10項目の和平案」の主要項目について協議する作業部会も設置される見通しとなった。ウクライナ大統領府の発表によると、会合にはオンラインを含め40か国以上が参加した。ウクライナの大統領府長官は「非常に生産的な協議だった」と意義を強調した一方で、「様々な意見の相違があった」との認識も示した。

 ウクライナが露軍の全面撤退を前提とした自らの和平案に固執しない立場を示したほか、サウジなど複数の参加国が独自の和平案を提案したとの報道もある。会合は安全保障担当の高官や首脳の特使らが出席し、非公開だった。

 日本からは山田重夫外務審議官が出席した。外務省によると、山田氏は、5月の先進7か国首脳会議(G7サミット)で主権と領土の尊重をうたった国連憲章の順守や力による現状変更への反対など四つの原則で一致したことを指摘。「これらの原則がウクライナにおける公正かつ永続的な平和の実現に向けた議論の土台になり得る」と訴えた。