例えば受験や学歴主義。
近年の研究によって、知能の遺伝規定性は到底無視できないほど高いことが明らかになっている。
また人は自らの遺伝子だけでなく、自身の生まれる家庭や環境も一切選べない。

にもかかわらず、遺伝子と環境の所産である学力や学歴による差別は現代社会において大手を振ってまかり通っている。
そして言うまでもないが、職業による膨大な所得格差や名誉格差も能力差別の主翼を担っている。
さらには昨今猛威を振るう「ルッキズム」も広い意味での能力差別と言える。

しかしよくよく考えてみれば、そのような能力差別も結局は「生まれの運」による差別でしかなく、
したがって人種や身分による差別と本質的に何ら変わらないのではないか?